2012年10月19日金曜日

フランス人がバカンス《田園滞在》ですること・・・特別なことは何もしない

都市農山漁村交流活性化機構(まちむら交流きこう)の農産魚村コミュニティビジネスセミナーの1つ、基本編2「都市農山漁村コミュニティビジネス」を受講してきました!
かなり遅くなりましたが、ご報告。

プログラムは、次の3つです。
1.「フランスの都市農山漁村交流ビジネス最新事情」
 ~農村民宿、農家レストラン、教育ファーム、農家直売、都市住民と農村・農業との親密な関係について~
2.「日本の農村女性起業の現段階」
 ~地域を担う女性たち~
3.意見交換会


まずは、「フランスの都市農山漁村交流ビジネス最新事情」
フランスといえば、農業国というイメージでしたが、やはり世界第2の農業輸出国とのこと。
国土の2/3が平野というのも日本とは大きく異なります。
びっくりしたのは、市町村の数が36,568もあり、さらに、その内9割は人口2000人以下、かつ、その内半分は400人以下の市町村ということ。
また、ほとんどのフランス人は都市ではなく、農村で暮らしたいと考えているということでした。

フランス革命以前から、ジャン・ジャック・ルソーの自然回帰思想の影響で、まずは貴族が農村で余暇を過ごすようになり、第2次世界大戦直前には既にバカンス法!が制定されるなど、週末や長期休暇は農村でのんびり過ごすのが習慣であり、子どもが小さい時は田舎で育てるのが伝統となっているようです。
(現在は、年間最低5週間の法定休日があるとのことで、うらやましい限りです。)

ということで、各地に農村民宿が発達し、以前は安いから行くという傾向が、このところは良いから行くという風に変化し、快適性は必須条件ですが、農村のシャトーなどの高級タイプ、奇抜なアイデアで現実離れした宿を楽しむタイプなど多様化しているようです。

そのフランス人がバカンス《田園滞在》ですることは、以下になります。
1,特別なことは何もしない 37%
2,散策   28%
3,歴史建造物・ミュージアムなどの見学 14%
4,水泳   6%
5,美食・ワイン試飲   6%
6,ハイキング   5%
7,サイクリング   5%
8,狩猟・釣り   3%
9,レジャーランド   2%
10,カルチャー関係の催し物   2%
3つ星シェフが経営するホテルレストラン
シャトーの農家B&B 1泊8000円前後
世界遺産に登録されている町の最高ランクB&B民宿 1泊約3万円
究極の農家民宿「草原にベッド」大人気で半年待ちとか。。。
週末3日で335-555ユーロ、1週間で455-915ユーロ

素晴らしいなと思ったのが、教育ファームです。
フランスでは、教育ファームで全教科の授業ができるとのこと。
先生たち自身の教育ファームでの授業が教育効果が高いという経験をもとに広まったそうで、1990年頃200件ほどだったのが、2007年には1,400件と急増しています。
内容としては、
・ファームの見学
・体験学習
 農家の仕事(家畜の餌やり、乳搾り、敷ワラ交換、作物の植付け、収穫など)体験
 食品加工(チーズ、バター、ヨーグルト、パンなど)体験
・テーマ学習
 農家の生活や仕事について
 家畜の餌、繁殖について
 農産物から加工食品へ
 四季と農場
 農産物と地質、水の役割
 農村の環境変化など
事前の予備学習から発表会まで、本格的に授業が行われるのです。なんだか、大学生顔負けって感じですよね。
パリ シャンゼリゼ大通りが農場となった2日間
来場者200万人だそうです!

また、エコロジーやオーガニックブームもあり、ペイザン(農夫・農婦、お百姓)という言葉がブランド化しているようです。ペイザンと銘打ったポテトチップもあるんですよ~。

都市でも、
・高層住宅の足元に芝生のかわりに住民たちの市民農園を作って憩いの場にしたり(芝生の管理維持費も削減できる)、
・パリでは生活が豊かではない地区を重点的に市民農園を推進し、都会のストレス解消と住民グループが農園管理をすることによって隣人意識を育てたり、
・住みにくい都市から農村部に脱出する人が多くなって人口減少が問題化したある都市では、農村のような雰囲気のある市民農園もある宅地計画が人気となったり、
しているようですが、なんと!都市から農村への人口移動が加速化しているのだそうです!
繰り返すようですが、都市から農村への移住です。農村から都市への移住ではありません!

過去、高度成長期には大規模なリゾート開発も行われたようですが、
外部の観光業者が入り込む
→物価が上昇し、住民には住みにくくなる
→住民の離村
→住民のいない村にグリーンツーリズムの魅力はない
→ツーリストの減少
→観光業者が村を出ていく
→村は廃れる
ということもあったようです。

最後に提唱されていたのが、
『グリーンツーリズムは、農村の価値を高めるためのツーリズムである』
ということ。
フランスでは、もともと友人の家に招待されて食事したり、泊まったりする習慣がある一方で、グリーンツーリズムを行う人は私生活を犠牲にしてまでは活動せず、プライバシーも守るそうです。
古民家を修復維持して、農村を美しく残そうという意識が強いということもありますが、
・出会いを楽しみ、
・建物を保存、維持し、
・副収入を得たり、農家の雇用を創出する
ために
・地元の人々がイニシアティブを持って
・地元の人々によって運営管理され
・経済的・社会的効果が地元にもたらされ
・文化や景観など、地元の特色を活かし
・地元の文化や生活を高めるツーリズム
を行うことで、良い循環が生まれる。。。

日本でも、地方や田園で住むのがステイタス!となればいいですよね。



日本の農村女性起業については、
・2000年以降、売上が1億円を超すものも見られるようになり、数が増加し、全国的な広がりも見られ、「地域に必要とされる」存在となるも、世代交代が問題となっていることや、
・個人経営/グループ経営の事例
・地域を担う存在としての、社会的起業の可能性
という点で、教えていただきました。

・親の介護問題から、家でできることをしたいと始めた農家民宿・農家レストラン
・高齢化率が40%を超えた地域でのサロン活動や、給食・独居老人へのお弁当の製造配達
などの事例を紹介いただき、
・若い世代にとっては、「企業」として見るので、就業条件・社会保障などの整備が必要であり、
・個々で抱える問題の解決のために、商品のみ(加工・直売所など)を提供するや自己実現型にとどまらず、
・地域共通の課題(農業問題や生活問題)のための、都市農村交流(農家レストラン・農家民宿など)や福祉(配食・デイサービスなど)により地域貢献型へと移行するプロセスにあるとのこと。

高齢化や食の安全など、農村での(に限らず?)女性の役割はますます重要と言えそうです。

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