2010年10月26日火曜日

大長谷塾秋講座の開催報告です

10月22日~24日の3日間で、とやま帰農塾2010「大長谷塾秋講座」が開催されました。今日も、当日の様子を写真を交えて紹介していきます。最近、更新が遅くなりがちだったので、今回はスピード更新で行きますよ。

場所は富山市八尾の大長谷地区で、村上塾長をはじめ、地元の大長谷村づくり協議会の方々にお手伝いをいただいての開催となりました。

今回の講座では、2日目に村上さんのチームと今村さんのチームに分かれて、それぞれの農業体験をすることになっていました。そこで、一日目は村上さん、今村さんがそれぞれ取り組んでいる農業について紹介をしていただきました。

村上さんの畑。赤カブや、大根などがあります。 
今村さんが、自然農で取り組んでいる畑です。 

一日目は、それぞれの紹介を受けた後、山でとれたナメコなど、山の幸をふんだんにつかった夕食をいただいた後、座談会に移りました。村上さん、今村さん、杉林さんの3名が、それぞれ自分の取り組んでいる農業や、Iターンしての生活など、苦労や楽しみ、これからの目標など、いろいろなお話をしていただきました。

この日の夕食に出たのは、山で取ってきたなめこです。でかいんですね、これ 
この日のお米について、杉林さんからの説明が。 
座談会の様子。楽しみや苦労など、いろいろなお話が。 

そして2日目、名付けて「べったり農業体験」。一日、その土地で取り組んでいる農法にべったりと張り付いてのお手伝いをしました。村上さんのところでは赤かぶの間引きや山菜の種まきを行いました。細かい種は、ふるいにかけた土と混ぜて蒔くというやり方をとっていて、「家庭菜園で参考になる」と、長く取り組んできての知恵に感心しきりだったようです。

赤カブの間引き作業です。
細かい種は、こうしてふるいにかけた土といっしょに植えるといいそうです。 

今村さんのお宅では、鶏をさばいてお昼にいただいたり、カヤを切って破砕して、たい肥に混ぜるなどをしました。私も鶏のさばきを体験させてもらいましたが、首に包丁を当てた時は本当に緊張しました。さすがに、この写真はあんまり詳しく載せられないので、あたりさわりのないのを載せておきます。羽をむしったり内臓を取ったりした後、ダッチオーブンでじゃがいもと一緒にじっくり蒸し焼きに。そちらの美味しそうになっている写真はじっくりどうぞ。

包丁を持つ手が少し震えました。 
じゃがいもといっしょに蒸し焼きにします。 

このほか、カヤや柳を切ったりしたのですが、作業に没頭しすぎて写真そびれてしまいました・・・。

この日の夕食は、地元の方も交えての交流会となりました。最近は薪ストーブを使う人が増えていて、その薪の調達について、ああでもない、こうでもないと激論もかわされていました。

熊の骨付き肉です。すごい迫力。

最終日は、大長谷秋の恵み、キノコ狩りです。村上さん先導で県境へ向かう健脚コースと、杉林さん先導で21世紀の森付近を回った初心者コースに分かれます。私はとても健脚とは言えないので、初心者コースへ。そこでも、ブナハリタケやヤマブシタケなど、美味しいキノコ、珍しいキノコもいくらか見つかりました。それなら私もと思ったのですが、斜面をくだってキノコを探すのは大変で、おまけにみつかるものが片っ端から「ツキヨダケ」などの毒キノコだったりおいしくないものだったりで、散々でした。おまけに、斜面ではカメラを構えることもままならず。どうも写真をうまくとれない講座になってしまいました。

一方の健脚コースでは、途中道に迷いそうになった人も少しあったようですが、戦果は大漁だったようです。それぞれキノコ狩りをやってるところや、取ってきたキノコの写真も載せておきます。

戦果は上々といったところでしょうか。

床一面に広げて、きれいにしたり、仕分けたりしています。それにしてもたくさんありますね。 

この大長谷塾にくる受講生は、個人的にも何度も訪れている方も多く、地元の人々との親交も深めている人がたくさんいます。それだけ、その土地の人たちが温かく、魅力が大きいということなのでしょうね。そんな力を、いっぱいに感じられた三日間でした。

最後に、この日参加した方が撮った写真がデジブックで見られます。そちらもぜひご覧ください。

2010年10月22日金曜日

とやま帰農塾2010 井波塾開催!

さる10月15日~17日に、とやま帰農塾2010「井波塾」が開催されました。当日3日分の様子を、写真も交えて紹介していきます。メイン会場はあずまだち高瀬、杉森さんをはじめとして、地元で活動されているNPO「心泉いなみ」の方々などにご協力いただいての実施となりました。


まずは初日、地元のかたのご挨拶や自己紹介を済ませ、屋敷林の説明ビデオ(主演:杉森家)を見た後、里芋と岩魚の調理にかかります。女性陣はご当地自慢の里芋をはじめとした野菜を切って、「いとこ煮」づくりにかかります。いとこ煮とは、大根、里芋、人参、あずきにこんにゃくなど、畑で採れたものを入れて煮込むのですが、全部が兄弟というほど近しいものでもなく、「いとこ」くらいの関係かなあ、ということでこの名前が付けられたそうです。


男性陣は岩魚を焼きます。そのための炭おこしから。まずはコンロで火をつけた炭を使って、バーベキュー用コンロにて、串に刺した岩魚を焼いていきますが、どうにもうまく魚に火があたりません。どうしようかと考えていると、地元の方の秘密兵器が出てまいりました。一輪車に砂を敷き詰めたもので、いろりに刺して魚を焼く格好を再現できました。何より、移動式になっているのがすぐれものだと思います。これで、炭火でじっくり焼き上げた岩魚は、骨まで残さず食べられるようになるわけです。


だいたい作業が進んだところで、杉森さんが新しく取りだしたのは、炊飯器でした。中には、お米2kgと里芋4kgをいっしょに炊いたものが入っていました。これをすりこぎでつぶして、なんとおはぎにするというのですから驚きです。後で知ったのですが、「美味しんぼ」にも出た一品でした。この米と里芋を使って作ったおはぎは、一晩くらい経っても固くならず、美味しく食べられるもので、翌日の食卓にも何度となく並びました。

塩を少しふって、すりこぎでつぶしていくと… 
こうなります。
まるめて、おはぎに早変わり 
こうして、みんなで並んで作った料理を囲んでの夕食に、ゲストがいらっしゃいました。草刈り十字軍初代隊長のひとりで、富山へIターンでやってきて、福光でフランス料理店を営む岡田さんご夫妻と、同じくIターンで富山にやってきた海老沢さんご夫妻です。Ⅰターンで富山にやってきたときのお話や、富山が外から見てどんな土地か、といったことを話していただきました。県外から参加の受講生も、とくに熱心に聞き入っていました。



二日目は、農作業の日。朝6時半から杉森さんのお宅へ行き、里芋掘りから始めます。まずは鎌で茎を切り取った後、鍬でその切り株の下を掘り起こします。受講生には、毎日のように鍬を振っている人も初めての人もいて、それぞれが鍬をふるって、例年より大きいという里芋をどんどん掘り起こしていきました。


芋を掘ったら、今度は芋洗い。専用の桶と櫂を使って、ざぶざぶと泥と皮を落としていきます。だんだんきれいになっていく様子を見て、みんななんだか嬉しそうです。


芋を洗い終えたら、今度はずいき(=芋茎、里芋のクキのことですね)を切って、干しずいきの作り方指導を受けます。杉森家のおばあちゃん、93歳になるも熟練の技は衰えずといったところでしょうか。茎を切って皮をむき、ワラでしばってという手順はよどみなく、その技を見て盗むのも大変なほど。教わりながらどうにか作り上げたあとは、天日に干して乾かします。

右から2番目が、杉森家のおばあさんです。
なんとか上手にできました

この作業中、後ろではサツマイモや里芋などを焼いていて、焼き芋をつまみながらの作業でした。そんな作業を終えてお昼ご飯を食べた後、今度は井波の草染め体験へ向かいます。

向かった先は高倉工房。井波紬を復活させようとがんばっておられる高倉さんが、草染めの指導をしてくださいました。布を縛ったり輪ゴムを使って絞ったりして、模様をつけていく草染めは、思い通りに作ることはなかなか難しいのですが、それでも受講生は思い思いの模様を作るべく苦心していたようです。また、蚕のまゆをほどくという体験も、少しですがさせていただきました。

これがなかなか難しい…
自分で染めた布をお供に、記念撮影  

蚕のまゆをほどいたものです。意外と伸びるんですね。 

夕食は、「南砺ふるさと子ども夢学校」のプロジェクトメンバーや心泉いなみのメンバーも迎えて、地元の方が用意してくれた鍋を囲んでの食事となりました。おみやげに持ってきてくれた、「さっき採ってきたよ」というキノコも入った鍋はとても美味しく、みなさん箸もおしゃべりもとどまるところを知らず、夕食後も、夜が更けるまでいろりを囲んでの談笑が続いていました。


三日目、最終日は、これまでお世話になったあずまだち高瀬の掃除から。「来た時よりも美しく」ということで、全員で協力して、二晩の恩返し。それが済んでから、城端の山瀬さんのお宅へ向かいます。山瀬家のとなりは一面にコスモスが広がっていて、目を奪われます。そこで、もちつきとソーセージ作り体験をやりました。男性陣は外で餅つきへ、女性陣はキッチンでソーセージ作りに分かれました。

餅はきな粉もちと豆もちの2種類、ソーセージはオオバ、ヒジキ、唐辛子を混ぜるなど4種類を作りました。地元の「じょうはなポーク」を使ったソーセージや、新大正もちをつかってついた餅はどれも、自分たちで作ったこともあり、大変おいしかったです。

こちらはソーセージづくり
こちらは餅つき。これでもち米を蒸しています。 

今回は、実際にお家にお邪魔して体験させていただくことが多く、より生活に密着する機会が多かったと思います。さて、明日からは早くも次の塾がやってきます。残るは3回、また当日の様子もお知らせしていきますので、お楽しみに。


2010年10月13日水曜日

イタセンパラを、まもりたい

イタセンパラって、知ってますか?


日本固有の淡水魚で、レッドデータ・リストにあげられ、国の天然記念物にも指定されている希少な魚です。

生息地は氷見市の万尾(もお)川・仏生寺川と、大阪の淀川水系、濃尾平野の揖斐川・木曽川など、全国で3カ所といわれていましたが、最近は淀川個体の生息が途絶えたとも伝えられています。

氷見市では、地元の十二町小学校をはじめ地域の人たちの熱心な保護活動の高まりで、川や田んぼの生息環境に気を配ったり、保護池などでの調査研究が進められてきました。

10月9日(土)、この保護活動のキーマン、氷見市教育委員会学芸員の西尾正輝さんの案内で、イタセンパラの調査活動を実際に見せていただきました。「アースデイとやま2010秋の生物多様性講座」の一環で、雨模様の日でしたが、ボーイスカウトの子どもたちや親子など30人ほども集まり、西尾さんもびっくり!

海ではなく池の地引網なんて、みんな初めてでした。1回目は深く曳きすぎて泥ばっかり。2回目は大成功で、イタセンパラの雄と雌、タナゴ類の他の種類が数種、卵を産みつけるイシガイやトンボのヤゴもいましたよ。なんとオケラまで!

イタセンパラの産卵期は秋なんですって。オスのお腹は美しい赤紫の婚姻色に染まって、とってもきれいです。メスのお腹からは、1.5cmほどの産卵管が伸びていました。卵はイシガイの中で冬を越すんですね。

名古屋で、生物の多様性をいかにしてまもっていくかを世界各国の閣僚や関係者が話し合うCOP10が始まりました。同時に、NGO・NPOなど市民の活動を紹介し合ったり、話し合いや交流を広める交流フェアも盛大に開催されますね。

田んぼや小川のある農村の環境、裏山できのこを採ったりサワガニと遊んだりした里山の環境を、未来に引き継いでいくことが大事です。

グリーン・ツーリズムも、とても大切で有効なひとつの方法。さまざまな視点から、取り組んでいきたいと思います。

松倉塾秋講座の開催報告です

2週間ほど経ってしまいましたが、9月24日~26日で開催された、松倉塾秋講座の報告をします。帰農塾後半の秋冬講座一発目は、魚津市松倉での開催となりました。

一日目は、稲刈りハサ掛け体験。塾長で現地代表の政二さんが、「この日のために残して」おいてくださった田んぼで稲刈りなどをやりました。前日まで雨が降るなど天候が不安視されていましたが、この日は天候に恵まれ、雨も降らず日差しも強すぎずという、作業しやすい気候の中で、鎌を持って田んぼに入って行きました。


刈り取った稲をワラでしばってハサにかけるのですが、この縛るのがなかなか上手くいきません。地元のおかあさんたちに指導してもらいながら何回か繰り返しやっているうちに、みんなだんだん上達していったようです。ハサ掛けは、はじめみんなで低い所にかけていきましたが、高いところしかなくなってくると、地元のみなさんの見事な連携プレーの出番。ハシゴに登って、手元に狂いなく投げられるパスを受け取ってハサに掛けていく様子は、熟練のラグビーチームのようでした。


この日の夜、食事には昆布締めや煮しめなどの郷土料理が並んだ上に、みょうがの押し寿司やケーキなど、多くの差し入れが地元の方からいただき、受講生一同大満足の夕食となりました。


二日目、まずはひまわりの種採り・油絞り体験から始まります。地元で取り組んでいる、ひまわり大作戦の一環のお手伝いみたいな形での参戦。まずは、乾燥させたひまわりの花を、バーベキュー用の網やカゴにゴリゴリとこすりつけて、種を落とします。これがなかなかの重労働。朝から天気が良いうえに、ビニールハウスの中での作業ということで、9月の末だというのにずいぶん暑い中での作業となりました。


地元のみなさんも大挙してひまわりと格闘したかいあって、1時間もかからず作業終了。この後、機械にかけて油を絞っていきます。この油絞りが、一滴ずつポタポタと出てきて、ドモホルンリンクルのCMのように、「一滴ずつ見守っています」といった状態になっていました。機械からは、油といっしょに、油を絞り終えたカスも出てきていました。これは肥料として使えるそうなのですが、受講生の一人がおもむろに口に含むと、「あ、これ食べられる」といったものだからさあ大変。


受講生だけでなく、地元の人たちも次々と一口、また一口と「つまみ食い」を始める始末。主役のひまわり油がほったらかしにされてしまいました。このあと、事前に絞ってあったというひまわり油ペットボトル2本分を、お土産にいただきました。

午後、今度はクリキンディの森へ移動して、火をおこしててんぷらの準備。ひまわりの油を使ってあげる予定でしたが、受講生一同「もったいない」とのことで、念のため用意してあったサラダ油を使用しました。昼食のあと、このクリキンディの森で下草刈りや植樹などを行う予定でした…が、昼食で思いのほか盛り上がってしまい、次の行動に移るのが遅くなるというハプニングも。美味しいものを食べていると、時間を忘れるんですね。


食事の後は、森づくりサポートセンターのかたから注意事項などの説明を受けて、草刈りと植樹を始めました。草刈り自体は、経験がある人も多くスイスイと進むのですが、植樹となると初体験の人がいて、手探りでの作業となりました。それでも20本近く、コナラやブナ、クリなどを植え終えたあとは、サポートセンターの方による、木の伐倒実演を見せていただきました。


チェーンソーの轟音が静かな森に響いて、木が倒れると、思わず拍手と歓声があがりました。
その後、自分たちで植えた木の前で,、一枚集合写真 。自分たちで植えた木が、この森の中でどう育つのか楽しみです。


夕食の後、新川農林振興センターから稲葉さんが天体望遠鏡とともにやってきて、夜空の観察会となりました。仲秋の名月を3日ほど過ぎたばかりの時期で月がとても明るく、望遠鏡でのぞくと、あまりのまぶしさに目がくらむほどでした。実は一日目の夜にも稲葉さんが来てくださったのですが、このときはあいにくの曇り空ということで断念。「明日また来ます」ということで、この日のリベンジとなりました。

小菅沼の、秋の澄んだ空気で見ると星がきれいに見える…はずだったのですが、月が明るすぎたことが災いして、他の星はあまりよく見えなかったんです。天体観測は、月が明るすぎるとよくないと聞いたことはあったんですが、その通りでした・・・。

最終日、朝食もとらずもちより市へ直行。そこで、買い物に来たお客さんたちと、ふるまわれた豚汁をいただいた後、少々のお手伝い。あいかわらず、朝早くからたくさんのお客さんがやってくる、もちより市の盛況ぶりはすごいものだと感じます。お客さんたちとも記念撮影を一枚。


その後、魚津市の図書館へ向かいます。こちらの図書館長の麻柄さんには、米騒動について、当時の歴史の背景なども合わせてお話をいただきました。米騒動、という名前は有名ですが、その内容のあれこれについては知らないことだらけ。そんなお話をいくつも聞いて、びっくりすることもありました。

そうやってお話を聞いた後は、実際に米蔵のあったところやその周辺の通りに出て、案内していただきました。その米蔵のあったあたりは、当時銀行が多く建ち、いわば魚津のウオール街であった、ということだそうです。今では面影も少なくなった通りを、当時のアレコレと合わせて説明してくれました。ちょっと賢くなった気分です。

さらに埋没林博物館へ見学に行き、魚津の歴史の一端に触れた後、海の駅での昼食。浜焼きコースに舌鼓を打ちました。


海に、山にと魚津を堪能した3日間となりました。