2010年3月1日月曜日

田舎暮らし案内人(宮本友信さん)

南砺市の宮本友信さんを訪問しました。




宮本さんは、東中江和紙加工生産組合代表、越中和紙伝統工芸士会会長、富山県和紙協同組合理事、南砺市消防団平方面団第二分団長を務め、日々こだわりの「悠久紙」づくりに励んでおられます。


五箇山では1200年以上も古くから越中和紙が漉かれていましたが、現在、東中江和紙加工生産組合が五箇山にただ一つ残る生産農家として、楮づくりから紙漉きまで、昔ながらのやり方を守り続け、こだわりの「悠久紙」を作っています。春の楮畑の手入れに始まり、夏の草刈り、秋の刈り取り、そして冬は皮剥ぎから雪ざらし。昔と変わらない手作業で行っています。薬品も極力使いません。こうしてできた純楮和紙は非常に強く、「千年近く経ても墨の色も紙の色も変わらない」といわれ、昭和49年以来、桂離宮や国指定重要文化財の古文書の修復などに悠久紙が使われています。

■悠久紙ホームページ http://www1.tst.ne.jp/yukyushi/


宮本さんのところでは10年前からインターンシップの受け入れを行っています。主に大学生が申し込みをしてくるそうで、本物の和紙づくりの工程を体験することが出来ます。ただし、観光客が一日だけ和紙漉きの体験をしたいと言われるような場合には、すぐそばにある施設「五箇山和紙の里(道の駅たいら)」での体験を薦めています。

また、最近はデザイナーとの提携で女性に人気の商品づくりに取り組んでいて、東京ギフトショー2009に和紙製品を出展されました。




宮本さんからのメッセージです。

「合掌造りの家の窓には和紙が貼ってあるが、和紙だけで雨や風にも負けない。本物の和紙を貼れば、20年くらい貼り替えなくても大丈夫。最近はパルプを混ぜた和紙を張っている家庭もあるが、そうなると毎年のように張り替える必要がある。合掌造りの家も何百年ももつが、煙でいぶしていることで虫もつかない。現代のように暖房器具を使って囲炉裏を使わなくなると耐久性が落ちる。他にも合掌造りの家では実に多くの知恵や技を見ることが出来る。

楮100%の和紙は、最初は黄色いが光に当たるとだんだん白くなる。逆に、パルプを入れたり苛性ソーダで煮たりした紙は、最初は白いがだんだん黄ばんでくる。苛性ソーダは人体にも害があるので、決して良いものではないだろう。古文書など現代まで残っているものは、本物の和紙だったから今に残っているのであって、現代社会の紙ではすぐに劣化して保存出来なくなるだろう。

私はこだわりを持った本物の和紙づくりをこれからも続けたい。それに尽きる。もし先代が途中でパルプを入れた和紙づくりをしていたら、今頃自分は和紙づくりを続けられなかっただろう。昔ながらのやり方をずっと続けてくれた先人達に感謝したいし、私もそれを守り続けたいと思う。

本物の和紙を後世に残すためにも、皆さんには少しでも多くの和紙を使っていただきたい。そのためにも我々は時代に合った和紙づくりをしなければいけない。こだわりをしっかりと持ちながら、時代のニーズに合う商品開発を手掛けていきたい。」

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