2010年1月28日木曜日

田舎暮らし案内人(森杉國作さん)

氷見市の森杉國作さんを訪問しました。




森杉さんは、富山県西部森林組合副組合長理事、八代環境パトロール隊隊長、八代地域活性化協議会理事長、NPO法人グリーンツーリズムとやま理事を務めるなど、地域のために日々頑張っておられます。


自分達の地域でゴミの大量不法投棄を発見したことをきっかけに、森杉さんが中心となって2001年に八代環境パトロール隊を結成しました。以来、不法投棄された廃棄物の発見・回収、一人暮らしの高齢者の訪問活動、林道の下草刈り、川水の濁りや倒伏樹木の有無の確認、地滑りの予兆現象の調査、初期消火訓練、地域バスの運用、学童の通学路の安全確保など、総合的な地域保全活動を行っています。


このパトロール隊のすごいところは、地域の皆さんが無償のボランティアでお手伝いしているということです。パトロール隊の活動に出てきても、日当やガソリン代などは一切出ません。それでも自ら協力したいという人達が集まって、10年間ずっと活動を続けてきました。不法投棄の回収は毎月第2,第4日曜日に欠かさず実施していますが、パトロール隊の熱心な姿を見て地域住民の皆さんも自主的にゴミを拾うようになったそうです。森杉さんは、「自分達のことは自分たちでやろう。自分達の力で良い地域づくりをしようというのがこの地域の姿だ」と仰っています。

また、NPO法人ますがたによる地域バスの運用というのも重要な活動の一つです(中心メンバーはパトロール隊)。このバスは、地域の皆さんが年間パスを購入して何度でも乗り放題となっているので、乗車率がすごく高いのだとか。乗客の中には街まで行かずに、バスに乗ってぐるぐる回るだけの方もいらっしゃいますが、それはバスに乗ることで地域の皆さんとの会話が楽しいからなのです。家に閉じこもらずに外に出て会話を楽しむから、心も体も健康になるんですね。そのうち、バスに乗らない日があると心配して声を掛け合ったり、電話をかけたりすることもあるそうですが、そうすることで一人暮らしのお年寄りの安否確認にもなります。地域住民が常にお互いを気にかけているということで、互いの信頼関係が出来ていて、誰もが安心して暮らせる地域になっているんですね。



森杉さんからのメッセージです。

「現代は人間の心が非常にわびしい。人を殺すことに何の疑問も持たないようだ。テレビを見ていると犯罪の話が無い日はない。田舎に両親を残して長男長女は都会に出ている。田舎には年寄りだけが残されてしまう。

ゴミの不法投棄も絶えない。彼らはなぜ不法投棄をするのだろうか?それはモノに対する感謝の気持ちがないからだろう。自然に対する感謝の気持ちがなくなり、自然との共生が上手く出来なくなったのだろう。

現在は森林セラピーという言葉もあるが、森林には人の心を和らげる、人の心を癒す効果がある。森の中で心と体を休めることで、自分の心を見つめ直すことが出来る。自然への畏敬の念を持ち、日頃の自分の至らなさを感じることも出来る。子ども達には自然との関わりで楽しい思い出を沢山作ってもらいたい。山の空気の美味しさを感じて小鳥のさえずりを聴いて欲しい。

私は、森を守らないと地球を守れないと考えている。荒れ放題の山では美味しい水は出ない。森を整備することで、土も空気も川も海もきれいになり、それが人間社会にも良い影響を与える。全てはつながっているのだ。森林づくりは人づくりの道である。森を育てることによって心身共に健康になれる。現代における人間形成のためには自然との関わりを切ってはならない。森林整備に地域の人達が関わることによって日本も良くなると信じている。」

2010年1月27日水曜日

環境教育ミーティング中部2010

会員からのイベント情報です。



アースデイとやま2010連続講座「イチからわかる生物多様性」

1月23日(土)に富山大学五福キャンパス オープンカフェAZAMIで開催された

アースデイとやま2010連続講座「イチからわかる生物多様性」に参加しました。

富山大学准教授の横畑泰志先生に生物多様性について話をしていただきました。



生物多様性という言葉は耳にすることはあっても、実際にどういう意味なのかちゃんと理解している人は少ないのではないでしょうか。

生物多様性というのは、「地球上に様々な生物が存在して、互いに複雑な関わりを持ちながら生存している様子」と定義できます。

しかし、生物多様性を知るにはもっと複雑な要素がたくさんあります。

(1)地球上に様々な種類の生物が存在する(種の多様性)。

(2)一つの種の中でも、地域によって異なる遺伝子の種類が存在しています(遺伝子の多様性)。

(3)また、複数の種がなる生物の集まりを群集や生態系と呼びますが、地球上には無数の互いに異なる群集や生態系が存在します(群集・生態系の多様性)。

(4)さらに、隣り合う生態系と物質やエネルギーの流れなどによって景観と呼ばれる単位を作っていて、それにも無数の組み合わせが存在します(景観の多様性)。

(5)つまり、生物多様性とはそれ自体が多様なものなのです(生物多様性の階層性)。

この地球上に、同じ種や生態系の組み合わせを持つ地域はどこにも存在していません。



生物多様性をはぐくむ要因には様々なものがありますが、重要な要因として、その群集や生態系がどの程度長い年月をかけて形成されてきたかがあります。熱帯林に極めて豊かな生態系が存在する理由の一つとして、温暖であるために過去の氷河期に大量絶滅が起こらず、長い歴史をかけて生物種が進化を続け、種が蓄積されてきたという理由があります。

生物多様性というのは、非常に長い年月をかけて少しずつ形成されてきたものなので、人間の力で簡単に作りだしたり、復元したりできるようなものではありません。

逆に今の時代は、人間活動による種の大量絶滅が起こっていると言う学者が大勢います。今から100年前には1年間に1種の割合で生物が絶滅していますが、現在では1日に約100種が絶滅しています。1年間になんと約4万種がこの地球上から姿を消しているのです。

今後のアースデイ連続講座では、生物多様性の衰退の様子やどのように保全すれば良いのかについて講義を聴くことが出来ます。

今年の10月には「生物多様性条約第10回締約国会議」(COP10)が開催されます。皆さんもこの機会に生物多様性について考えてみてはいかがでしょうか?

2010年1月21日木曜日

田舎暮らし案内人(橋本秀延さん・順子さん)

富山市の橋本秀延さん・順子さんご夫妻を訪問しました。




橋本さんご夫妻は、1981年に東京から富山に移り住み、農業を始められました。中山間地農業の再生を願って1994年に有限会社土遊野を設立。持続的な農の在り方、人も家畜達も自給率を高めた暮らしを目指す有畜循環型複合農場として、様々な取り組みを行っています。


■水稲  約500aをアイガモ農法などで無農薬・有機栽培(有機JAS認定取得)


■平飼養鶏  約800羽を輸入トウモロコシを使わず、くず麦、くず大豆、米ぬか、緑餌などを自家配合し発酵させた飼料を与え、平飼いで。ケイフンは田んぼや畑の飼料に。


■畑  約30種の季節の野菜を無農薬で。ぎんなん、ブルーベリー栽培。自家製パン用に小麦。にわとりの飼料用にデントコーン。地元そば祭り用にそば、など。

■加工品  自家製小麦、米粉と自家製の天然酵母でパン製造。卵をたっぷり使ったシフォンケーキ、クッキーなど。


実は、この「土」という集落には現在橋本さんのお宅しかありません。まさに限界集落なのですが、土遊野には県内外から老若男女を問わず常に大勢の方々が訪れて賑わっています。

ファームステイやWWOOFホストとして有機農業実習生を受け入れたり、YMCA地球っこクラブやボーイスカウトの子ども達に生命のぬくもり体験(ヤギの乳しぼり体験、卵の生まれる瞬間を見る、田植え・稲刈り体験など)を提供したり、そば打ち体験、パン&ケーキづくり体験、陶芸教室&窯焼きなどの体験教室も実施しています。


現在は富山国際大や富山工業高専などの研究者と連携して、水車を使った小水力発電に取り組んでいます。これでエネルギーも自給出来るようになりました。

今年からは森づくりにもチャレンジするそうですよ。




橋本さんからのメッセージです。

「現代の世の中はお金がなければ暮らせないと思われています。住宅や衣類、食べ物だけでなく、今や飲み水もお店で買うものになっています。だからお金をかせぐ必要がある。でも、お金で買えない大切なものもあるのではないでしょうか?一度今までの生活の在り方を振り返ってみませんか?もし自分が食べるもののほんの一部でも作ろうとする姿勢があれば、大都会でも田舎暮らし的な豊かな生き方が可能だと思います。普段は都会で暮らして、週末だけ田舎で暮らすというのも一つの方法です。

また、今は全ての作業が分断化・分業化されています。それで作業が効率的になったかもしれないけれど、一方ではそれで失ってしまったこともあるのではないでしょうか?百姓は百の仕事をすると言いますが、昔の人達はそれこそ衣食住をなるべく自分達でやろうとしていたものです。

土遊野農場では、出来る限り全てのことが一つの場所で成り立つようにと考えています。ここが生活の場であり、労働の場であり、生産活動の場でもあります。今では経済的にも成り立つようになり、最近は小水力発電によってエネルギーまで自給出来るようになりました。これからも持続可能で心豊かな暮らし方、農の在り方を模索し続けていきたいと思います。

21世紀にどういう暮らし方が人々の心に平和をもたらすのでしょう?競争や暴力じゃない社会を作り出すためには何ができるのでしょう?どうか皆さん一人ひとりが出来ることから始めてみてください。

土遊野農場での取り組みや田舎暮らしの体験を皆さんと共有して分かち合うことによって、そういったことに気付くきっかけになればそれが何よりです。」

2010年1月20日水曜日

田舎暮らし案内人(山口武雄さん)

富山市の山口武雄さんを訪問しました。




山口さんは、八尾町桐谷地区活性化協議会会長、八尾そば大楽、NPO法人アイフィールファイン会員など、地域おこしの仕掛け人として様々な活動に取り組んでおられます。そば打ちの名人として各地で講習会を開催するなど忙しい毎日だそうです。

桐谷地区活性化協議会は、過疎化と高齢化、放棄される農地、荒廃する山林等の山里の現状に心を痛め、故郷を守り活性化を目指す組織として設立されました。桐谷地区は、四方を山に囲まれて周囲約6㎞の盆地になっているため、風光明媚な自然と豊かな恵みに満ち溢れています。空家を活用したIターンキャンペーンでは、詩吟の先生、陶芸家、画家、大学教授、家具職人、自然農業家等の個性的な住民が移住されたことから、様々な文化交流を行っています。

農業体験を通して、地域と都会の人達の交流が実現した他、人が集まることによって地域の伝統行事(春祭り、秋祭り、獅子舞、盆の迎え火)を復活させることが出来ました。

現在は放棄田を活用して、山菜やキノコを育てるという活動に取り組んでいます。


■キノコ栽培


■放棄田を活用してススタケなどの山菜を栽培


■美味しいと評判なガット出の水



山口さんからのメッセージです。

「田舎の素朴さ、出会いの素晴らしさ、訪れる人が来て良かったなと感動して、住んでいる人も土地の良さを実感する。そんな夢のある農山村を願って活動してきました。農山村での体験を通して、やすらぎや癒しを感じていただき、「自分の心のふるさと」を見つけて、スローライフを送っていただきたく思います。」

2010年1月19日火曜日

田舎暮らし案内人(加藤利雄さん)

南砺市の加藤利雄さんを訪問しました。




加藤さんは、栃原平自然学校理事長、県民カレッジ自遊塾塾長、井波観光協会理事、国際雪割草協会会員、富山県中央植物園会員、花と緑の銀行指導員、NPO法人グリーンツーリズムとやま会員、など様々な地域活動に取り組んでおられます。

栃原平自然学校は、旧オムサンタの森スキー場を活用して、貸し農園や自然体験教室などを行いながら地域の活性化を図るという目的で平成19年に開校しました。

主な活動やイベントは以下のとおりです。

*そばの栽培と関連イベント
そばの栽培、水車小屋の建設、粉ひき、手打ちそば体験


*体験農園で都市農村との交流を行う
キノコ農園、山菜農園、野菜農園


*自然体験活動
自然観察(草花、樹木)、いわなつかみといわな焼き体験、野外料理体験(焼き芋、竹筒ご飯、クッキー作り、流しそうめん、バウムクーヘン)、手作りとうふ、寒天作り体験、竹炭細工、木工細工、籐細工、笛細工、押花のパウチ、ストーンペイント、など



竹炭細工の作品


ストーンペイント


こちらは水車のミニチュアモデル。

今年は水車小屋を建設する予定です。水車を利用して小水力発電にも取り組みます。



加藤さんからのメッセージです。

「私は自然観察会を開催しているが、参加者に単に花の名前を教えるだけではすぐ忘れてしまう。教科書通りの詰め込み教育ではなく、それよりも自然の不思議というものを伝えるべきだろう。私はいつも子ども達と一緒に自然の中を歩きながら、子ども達が興味を示したことや不思議に思ったことについて説明をしたり、子ども達に疑問を投げかけるようにしている。

この自然学校では、自然のものを利用して野外料理や工作体験が出来る他、例えば工作をしていて手を切ったときなど、すぐに市販の絆創膏を貼るのではなく、薬草の知識を教えてやることにしている。自然の中にあるものを使って実際に傷を直してやるとすごく子ども達の印象に残るので、自然に対して興味や関心を持ってくれる。

自然はすごく豊かな資源で溢れている。栃原平自然学校を通して、より大勢の人達に自然の中で豊かに暮らす知恵を伝え続けたい。」

2010年1月15日金曜日

Green TV

Green TVという環境映像専門のメディアがありますが、なかなか面白いですね。



2010年1月13日水曜日

とやまNPO協働チャレンジセミナー

とやまNPO協働チャレンジセミナーのお知らせです。

今回の分科会は、地域づくりや地域の活性化に関連する内容ばかりですので、関心のある方はぜひご参加ください。



田舎暮らし案内人(杉森桂子さん)


南砺市の杉森桂子さんを訪問しました。



杉森さんは農業を営んでいます(里芋40アール、大豆40アール、水稲2ヘクタール)。

なんと!

杉森さんの里芋は漫画「美味しんぼ」でも紹介されて世界一の里芋だと絶賛されてるんですよ!


■とやま帰農塾2009井波塾での里芋掘りの様子


その他に、南砺市中核農業者協議会、南砺市井波地域女性農業士会、NPO法人心泉いなみ 理事、NPO法人グリーンツーリズムとやま 理事、井波地酒の会、など様々な地域活動で活躍中です。

杉森さんが理事を務めるNPO法人心泉いなみは、アルギット米オーナー事業、南砺市いなみ国際木彫刻キャンプ協賛事業、観桜会・藤の花鑑賞会・太子伝観光祭・町並みChanson・寺のまちアートスタンプラリー・「なんといい古里の会」会員募集などを企画しています。井波交通広場にて毎週日曜日に門前市を開催中です。

【NPO法人心泉いなみ】 http://shinsen.group.nanto-e.com/

現在は心泉いなみ加工部を新設して、地場産品の加工に取り組んでいます。

食べるものを作るというのは命を作るということ。だから自分が作ったものはどんなに小さいものでも変形したものでも愛おしい。商品として市場に出せるのは大きさの揃った良い形のものが中心なので、今まで使われなかったものを何とかして救い出せないだろうかと考えたのがきっかけで、心泉いなみ加工部を新設しました。生地に里芋を練り込んだサトイモおやき、サトイモ田楽、リンゴジャム、梅ジャムなどを試作中です。



杉森さんからのメッセージです。

「最近は無農薬で手仕事で農業をやるのが良いとして、現代農業を否定するような風潮が一部であるが、簡単に機械はダメだとは言ってもらいたくない。昔から農家の人たちがすごく苦労してきて、それを少しでも改善しようと努力して発展してきた結果、現代の私達の生活があるのだから、過去の経緯を否定してまっては今の農業はない。今は一部の人だけでなく、ちゃんと皆が努力している。全ての農家が環境を意識した取り組みをしているし、昔と比べたら農薬や化学肥料は全然使われなくなった。

一般の方々に農業のことを知ってもらうためにも、ぜひ実際にこの場に来て、農村風景を見て、空気を感じてもらいたい。そのためには農業者も自分を磨く必要がある。消費者に対して自分達が使っている肥料や農法についてちゃんと説明する必要があるし、生産したものが最終的にどこのお店でどういう料理になってお客さんのところに届くのかを知ることも大切。消費者、農業者、加工業者、販売業者が意見交換して双方向のやり取りすることによって、互いを高めることが出来るし、それが信頼関係にもつながる。常により良いものを作ろうという気持ちを持ち続けたい。」

里山から持続可能な社会づくりを考える ESD富山シンポジウム

会員からのイベント情報です。



2010年1月5日火曜日

[冬の暮らし体験モデルツアー]のお知らせ



[冬の暮らし体験モデルツアー] 定員に達しましたので、募集は締め切りました。
「ミシュラングリーンガイドジャパンに3つ星として掲載された
世界遺産に宿泊!五箇山合掌造りの里で、冬の暮らしをまるごと体験

2010年3月6日(土)~7日(日) 1泊2日
6日/午前10時30分 富山駅北口集合
7日/午後5時 富山駅解散

■参加費  お一人様 18,000円/県外参加者 15,000円
1泊4食付き/富山駅までの交通費は各自ご負担願います。)