12月10日に南砺市で第4回グリーン・ツーリズム研究会を開催しました。GTとやま会員やGT協議会関係者など25名が参加して賑やかな研究会になりました。
あずまだち高瀬にて開会式。心泉いなみの杉森さんによる、あずまだち高瀬の説明と施設見学。
引き続き杉森さんのお宅を訪問して、屋敷林を見学しました。
次は、日本一の農家民宿を目指す「里山の宿 薪の音」を見学しました。こちらの宿では一日3組限定でゆったりした時間を過ごすことが出来ます。一泊の値段は決して安くはありませんが、真心を込めたおもてなしで、ネットや口コミで評判が広がっています。
【里山の宿 薪の音】
http://www.makinooto.co.jp/
オーナーの山本さんは、自分が住みたい空間をイメージして宿を作られたということで、万人向けの宿と言うよりは、自分と価値観を共有できる方がお客様として来ていただいているのだろうと仰っていました。
次は、NPO法人南砺の山々を守る実行委員会の水口暉夫さんによる説明で、カシノナガキクイムシの被害で木々が立ち枯れてしまった医王山麓の視察をしました。
南砺市ではサルなどの鳥獣被害から農作物を守るためにカウベルト事業に取り組んでいます。牛を放牧することによってイノシシが来なくなったというのはとても素晴らしいことなのですが、喜んでばかりもいられないのだとか。イノシシは3年で10倍に数が増えるということで、福井県永平寺町では牛では防げないくらいイノシシが増えて被害が拡大しているそうですし、現在福井で起きていることが5年後には南砺市で起こるというふうに考えておかなければいけません。
ゲリラ豪雨によって山が崩れてしまった場所を案内していただきました。今回は特別な豪雨だったことは確かですが、こうなってしまったのは山の手入れがされなくなり、山肌が弱くなったことにも原因があるそうです。
昼食は、レストラン・ラモヴェールで南砺の食材をふんだんに使ったフランス料理をいただきました。
【レストラン・ラモヴェール】
http://www.tklamo.com/
写真だけで申し訳ありませんがどうぞお楽しみください♪
里いもの季節のテリーヌ(里いも・かぶら・赤イカ・ズワイガニ)
*杉森さんの里いもを料理していただきました。
いろいろ野菜のミネストローネ
ハーブたっぷりニューヨークサラダ と サーモンの香草焼き 赤かぶらとペンネのクリーム煮添え
*グリーンツーリズムとやまのオーナー畑で収穫した五箇山の赤かぶを料理していただきました。
干し柿のケーキ 富有柿の出来立てジェラード ハーブのブーケ添え
ハーブティー
*ケーキに添えられていたハーブのブーケはお土産としていただきました。
さて、時の経つのを忘れてしまうような優雅な昼食でしたが、午後からもプログラムが続きます。午後からは、「富山らしいグリーン・ツーリズムへの提案」ということで、今回各地を案内していただいた講師の方々から、「わたしがめざすもの」というテーマでお話をしていただきました。
①草刈十字軍から定住へ 仏レストラン・オーナーシェフ 岡田隆史
②何も無いことのもてなし 農家民宿・薪の音主人 山本誠一
③散居の森に暮らす家族の四季 心泉いなみ理事 杉森桂子
④南砺の山々を守りながら 造園業 水口暉夫
⑤地域の食材で新たな出会いを イタリアン・シェフ 三谷尚敏
三谷さんは来年2月19日に井波でイタリア料理店「トラットリア ミッレ・プリマヴェーラ(千の春)」をオープンさせます。三谷さんの料理に対する思いやこれからの抱負を語っていただきました。ちなみに、店名の千春というは奥様の名前だそうですよ♪
【三谷さんのブログ】
http://prima1981due.blog.nanto-e.com/
お近くにお住まいのガラス工芸作家 鈴木さんにもお話を伺いました。
参加者の皆さんからもご意見やご感想をいただきました。
今回の講師陣のような、熱意を持って地域で頑張っておられる方々が県内にはまだまだたくさんいます。これからはそういった方々のネットワークを広めて連携していくことが必要だということを全体のまとめとして、第4回グリーン・ツーリズム研究会は終了しました。
次回の研究会は1月下旬を予定しています。